マイクロソフトがマーカーレスモーションキャプチャ技術を使ってガウフ選手をサポート
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テニスのAI技術活用で面白いニュースをみつけました。
Microsoft/SIMI US Motionの技術をテニスコーチングに役立てるプロジェクト。
— Naoto Usuyama 臼山直人 (@naotous) 2020年8月13日
8つのハイスピードカメラを使って、リアルタイムで体とラケットの動きをトラック。https://t.co/9StzC3LgRb pic.twitter.com/C0Ywg7Xgt7
マイクロソフト、SIMI US Motionが、マーカーレスモーションキャプチャ技術とAzure(クラウドプラットフォーム)を使って、ガウフ選手のサポートを行ってるとのこと。ガウフ選手は若干16歳ながら、全豪オープンベスト8、昨年の全米オープンでは大坂なおみを下すなど将来性抜群の逸材です。
ガウフはまだ学生ですので、テニスの技術サポートだけでなく、Teamsなどマイクロソフトのツールを使った学習支援も行っている、ということも記事に書かれてます。
マーカーレスモーションキャプチャとは
手首、肘、ひざなど、身体の各関節点を映像から抽出し、人の動きをデータ化できる技術のことです。昔のモーションキャプチャは身体にマーカーをとりつけ、関節点の動きをキャプチャーしてました。こちらの技術はそうしたマーカーを必要とせず、映像などから関節点の動きをデータ化できます。AI技術で姿勢推定(Pose Estimastion)、骨格推定(Skelton Tracking)という深層学習ベースの技術がありますが、それと同じと捉えていいかと思います。
私もAI技術の姿勢推定でテニスのサーブフォーム分析なんかもやっているので、興味のある方はこちらもご覧になってください。
AI技術(Openpose)を使ったテニスのサーブフォーム解析
関節点を検出するマーカーレスモーションキャプチャ
SIMI US Motionの技術を用い、取得したデータの処理をマイクロソフトのクラウドプラットフォームAzureで行っているようです。
SIMI US Motionの動画があったのでリンク貼っておきます。
SIMI US Motion、主にスポーツ向けにマーカーレスモーションキャプチャシステムを開発してる会社のようです。
撮影→動作解析→データ処理→分析への活用
撮影にはハイスピードカメラ8台を使い、腰回りの回転からスイング中のラケットの回転角度まで、身体の動きを正確に測定します。そこから生成されるデータは数百万のデータ(millions of data points)になり、その大量のデータをAzure(マイクロソフトのクラウドプラットフォーム)上で処理してると。
ガウフのコーチは、そのデータからフォーム改善の洞察を得ることができます。
この記事や動画をみて、スペックの高いハイスピードカメラ欲しくなってきました。家庭用のハイスピードカメラで姿勢推定したことありますが、暗くなるのと解像度が落ちるというのもあって、よりスペックの高いハイスピードカメラでやってみたいなと。ソニーのRXシリーズを購入検討中です。
【AI技術(Openpose)を用いたテニスのサーブフォーム解析2】ハイスピードカメラを使ってみた
将来こうした技術を一般プレーヤーでも気軽に使えるようになるといいですね。Azure上の1つのAPIとして使えるとか。