大坂なおみの新コーチにデータ分析に長けたフィセッテが就任
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大坂なおみの新コーチに、フィセッテが就任とのニュース。
大坂なおみに新たなる敏腕コーチ。「SAP」と提携、データ活用の達人。 https://t.co/wfV4d0LGK4
— おたこ (@otakoma) 2019年12月30日
新コーチフィセッテは多くのトッププレーヤーのコーチを歴任
記事をみると、フィセッテがコーチとして担当してきた選手は、クライシュテルス、ハレプ、アザレンカ、クビトバ、ケルバーなど、錚々たる顔ぶれ。
大坂もグランドスラムを2回制した選手ですから、名選手と名コーチの安心感のある良い組み合わせだなと思いました。
大坂が求めてるのはデータ分析?
1つあれっ?て思ったのは、データ活用の達人というところですかね。
大坂なおみの一番の課題はメンタルにむらがあることだと思っています。自信をいかに維持させるかを工夫するメンタルサポートに長けた人がコーチに適してると考えてました。なのでデータ活用って言葉に最初ピンときませんでした。
ただ、バインコーチ(過去のコーチ)もモチベーターのように語られることが多いですが、コメントを聞くとデータを重要視してるような節はあったので、大坂はそういうコーチを求めてるのかもしれません。
大坂の試合をみてると、うまくいかずに自滅していく場面があります。こういう打開策を求めてるときに必要なのはデータに基づいた適切なアドバイスなのかもしれません。
SAP社のデータ分析アプリケーション
フィセッテはデータ活用の達人と紹介されてますが、ドイツの超大手IT企業SAPが提供してるデータ分析アプリケーションのアンバサダー。データ分析を先頭に立って推進する役割ですね。女子テニスWTAではオンコートコーチングで、SAPのデータ分析アプリの利用が認められています。
オンコートコーチングとは、1セットに1回選手がコーチからのアドバイスを受けられるというものです。
SAPの分析アプリケーションについては、詳しくはこちらの記事に書かれてますが、
・女子テニスが先兵、「リアルタイム分析」が変えるスポーツ
・テニスの「ビッグデータ革命」、名コーチの本音
アプリを用いることで、進行中の試合のショットの弾道データやスタッツデータを確認できるようです。
ケルバー自らもデータは非常に重要だと語っています。ケルバーは選手としてSAPアプリのアンバサダーで、フィセッテと組んでたこともあり、フィセッテはケルバー時代に選手とともにデータ分析経験を積んでいったのかなと想像しました。
新機能のPatterns of play
SAPアプリについて更に調べていくと、Patterns of playという新機能が追加され、WTAファイナルズから使えるようになったとのこと。
SAPのデータ分析Patterns of play、どこに打ったときに相手がどこに返球する確率が高いかを示してくれるものらしい。サーブからフィニッシュまでどう展開すべきか具体的なプランを考えて試合準備ができますね。プラン考えても実践できなきゃ意味ないけど大坂ならできるはずhttps://t.co/7PZyaSNLS5
— おたこ (@otakoma) 2019年12月30日
主に、ラリー分析、サーブトス分析、バウンド打球分析と3つの分析機能があるようです。
以下引用ですが。
サーブ時のボールトスに関する分析: サーブ時のインパクトのボールの位置を可視化し、それがサーブやラリーの結果に与える影響に関するインサイトを得ることができます。
バウンド・打球分析:データポイントを並べて履歴データを視覚的に確認することで、サーブのリターンが返ってきた位置や成功率を調べることができます。また、対戦相手がどれくらい攻撃的にプレイしているか、どの角度で返球するのが最適かについても把握できるようになります。
これをみると、かなり充実したデータを確認できることがわかりますね。ただ、オンコートコーチングの時間は90秒。この短い時間で多くのデータから戦況を把握し、適切なプランを考え選手にアドバイスするという難しさがあります。
データをどう活用していくか、オンコートコーチングでフィセッテと大坂の間でどんなやりとりがなされるか、楽しみですね。