DataTennis. NET

データテニス ドットネット

錦織圭のサーブ速度データを去年の全米オープンのデータと比較してみた

公開日:

   

2019年今年の全米オープン、錦織選手は20歳の新鋭A・デミノー選手に負けていまい、3回戦敗退と少し残念な結果となりました。

サーブの不調が気になった

今大会はサーブの不調が気になりました。特に1stサーブ。
肘を痛めていた影響もあるかと思いますが、サーブに威力がなく。

1stサーブポイント率はデミノーの71%に対して、錦織選手は54%とふるわず。
錦織選手の2ndサーブポイント率は50%とそこそこの数値なので、1stサーブの不調が一番の敗因だったんじゃないかなと思っています。

1年前はサーブがもっと良かった記憶があるんですよね。
ポイント率だけでなく、サーブの速度も大きく下がっているんじゃないかなあ。
そう思い、去年のサーブデータと比較してみました。ちなみに去年はベスト4と好成績を残しています。

サーブデータは錦織実況掲示板から入手

まずデータの入手方法について。

錦織実況掲示板で「赤黄色さん」が各ポイントの
・ポイントwon/lost
・サーブ速度
・サーブコース(wide、body、center)
など詳細なデータを掲示板のコメントに記録してくださっています。
それをデータ収集スクリプトで集めて文字列解析で整形してまとめました。
詳しくはこちら錦織選手のサーブデータ(コース・速度など)をダウンロードできるようにしました
をご覧になってください。

今回使用したデータは、
https://github.com/taikoma/NishikoriBoardData/tree/master/data
に置いてます。
・2018USOpen.csv
・20190826_USOpen.csv

各コースのサーブ平均速度で比較

各コースの平均速度で、去年と今年のサーブ速度を比較してみました。
去年は6試合、今年は3試合分のデータを用いています。
青色が去年、オレンジ色が今年と色分けしてます。

グラフをみてみると、
DeuceサイドのWideコースは、154⇒158kmhと若干速度アップしていますが、それ以外のサイド・コースは5~20kmhと速度が大きく低下していることがわかります。
・Deuce Wide 154⇒158kmh(↑)
・Deuce Body 175⇒165kmh(↓)
・Deuce Center 184⇒173kmh(↓)
・Ad Center 177⇒172kmh(↓)
・Ad Body 1172⇒152kmh(↓)
・Ad Wide 172⇒160kmh(↓)

ヒストグラムで比較

ヒストグラム(分布グラフ)でもみてみましょう。
Bodyコースは割愛して、
①Dueceサイド Wideコース
②Dueceサイド Centerコース
③Adサイド Centerコース
④Adサイド Wideコース
の4つでみてみます。

①Dueceサイド Wideコース


唯一、今年の平均速度が向上していたサイド・コースです。
去年の試合数が6試合に比して、今年の試合数は3試合とデータ数が少ないのはありますが、比率としては今年の方が速いサーブが多い傾向があります。
ただ去年の分布のピークが154kmh付近にあって、去年の速度が遅いなあ、という印象です。
このコースに関しては、スピードよりも外に追い出す方が重要なので、スライス回転を多くした分速度が低かった。
去年はサーブは不調ではなかった、と解釈したいところです。

②Dueceサイド Wideコース③Adサイド Centerコース④Adサイド Wideコース

今年の平均速度が下がっている3つのサイド・コースですが、ヒストグラムでみても今年の速度が低いのがわかります。
今年(オレンジ色)の分布が去年(青色)の分布よりも左側に集まっています。

DueceサイドのCenter、AdサイドのWideコースは、サーブの動作で、インパクト後に腕を外側にねじる必要があります。
肘の痛みはこの動作に影響があったんではないでしょうか。
痛めていた箇所を知りたいところです。

速度低下がなかったDuece Wideはスライス回転をかけることが多く、腕の回転は内側ねじり、となります。

あと、映像をみていて、サーブトスが安定していなかったことも気になりました。
単なる練習不足なのか、肘の影響でトスの位置を探りながらだったのか。

本当の理由はわかりませんが、はやい回復と、サーブの更なるレベルアップを望みたいところです。

楽天オープンまであと1か月。間に合わせてくれるか。

 - blog, データ分析, 錦織圭