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ランキングとサーブ・リターンポイント率の関係について

公開日:
最終更新日:2017/05/21

      2017/05/21

ランキングが高いほど、サーブポイント率は高くなるしリターンポイント率も高くなる

ランキングと下記4つ(①~④)の関係をみたく、グラフ化してみました。
データはランキング2014/3/17を使いました。

① 1stサーブポイント率
② 2ndサーブポイント率
③ 1stリターンポイント率
④ 2ndリターンポイント率

横軸はランキングになっています。

20140321_1stサーブポイント率

20140321_2ndサーブポイント率

20140321_1stリターンポイント率

20140321_2ndリターンポイント率

それぞれ近似直線を描いてますが、
全て左上がり傾向になっているようにみえます。
(程度の差はありますが)

ランキングが高いほど、サーブポイント率は高くなるしリターンポイント率も高くなると。
そりゃ、当たり前ですね。

サーブポイント率とリターンポイント率どっちが重要か

トップランカーになるためには、①~④のどれが一番重要かを確かめるために、相関係数を算出して考察しました。

相関係数を棒グラフで示したものが、↓になります。

20140321_相関係数

リターンポイント率よりもサーブポイント率の方が重要そうですね。

2ndリターンポイント率の相関係数は低い

2ndリターンポイント率は相関係数が0.23と低くなっています。
つまり、2ndリターンポイント率はそんなに重要じゃないよってことになります。

相関係数が低くなっている理由は、
ランキング10位 イズナー 38%
ランキング11位 ツォンガ 43%
ランキング12位 ラオニッチ 41%
と、トップランカーの中に平均47.5%(トップ100の平均)を大きく下回る選手がいるからです。
(2ndリターンポイント率のグラフで赤丸でかこっています。)

こうした選手は、サーブポイント率(1st・2nd)
ランキング10位 イズナー 78%・55 %
ランキング11位 ツォンガ 78%・56%
ランキング12位 ラオニッチ 82%・56%
と平均 71%・51%(1st・2nd)
より高いデータをもっています。

「リターンポイント率が低くてもサーブポイント率が高ければトップランカーになれる」
ということがいえそうです。

トップランカーになるためには、リターンポイント率よりもサーブポイント率が重要

サーブに関しては、
① 1stサーブポイント率 0.37
② 2ndサーブポイント率 0.37
と2つとも相関係数が高くなっています。

また、ランキングトップ選手とランキング下位選手の差が大きいということもわかりました。

例えば、
ランキング3位 バブリンカ 80%
ランキング98位 スミチェク 60%
と二人の間には20%もの差があります。
             
「トップランカーになるためには、リターンポイント率よりもサーブポイント率が重要」
ということが言えそうです。

錦織圭は、リターンで頑張っている特異な選手

錦織圭の、データ(①~④)を棒グラフでみてみると↓のようになります。
トップ100の平均値も合わせてのせています。

20140321_錦織圭データ1

全てにおいて平均値を上回っていますが、それぞれを比較するために、
錦織圭のデータとトップ100平均との差を抽出してグラフ化すると↓のようになります。
20140321_錦織圭データ2

こうみると、錦織がリターンで頑張っている特異な選手であることがわかりますね。

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