メキシコオープン(アカプルコ)1回戦 デニス・シャポバロフ戦を試合シミュレータを使って予想してみました
公開日:
最終更新日:2018/04/23
2018/04/23
錦織選手にとって久しぶりのATP500となるメキシコ・オープンが始まります。
調子がどこまで戻っているかはわかりませんが、先日行われたK・アンダーソン戦(ATP250ニューヨーク・オープン準決勝)で善戦していたので、本大会、少し期待してもいいかなと思っています。
こちらも久しぶりですが、試合シミュレータを使って試合の勝率を予想してみました。
試合シミュレータでの勝率予想は「66%」
初戦は、昨年からブレイクしはじめたデニス・シャポバロフ(世界ランク45位)となります。
18歳カナダのランキング急上昇中の選手で、今のランク以上の実力があるとみていいでしょう。
まずは、両者のサーブとリターンのポイント率(スタッツデータ)についてみてみます。
1st、2ndともに、
サーブポイント率は、錦織<シャポバロフ
リターンポイント率は、錦織>シャポバロフ
となっていることがわかります。
このデータをもとに、対戦したときの予想スタッツを算出すると、↓のようになります。
サーブポイント率、リターンポイント率ともに錦織選手が上回るという予想になりました。
錦織のリターン力によって、シャポバロフのサーブポイント率を(1st:75%⇒71%、2nd:54%⇒48%)と大きく下げられていることがわかります。
計算方法は「テニスの試合シミュレータをつくり、錦織とジョコビッチを1000回対戦させてみました」で書いてます。
サーブポイント率〇〇%の人とリターンポイント率〇〇%の選手が対戦したときに、
サーブとリターンポイント率がどのぐらいになるかを過去のATP試合データをもとに算出するようにしています。
この予想スタッツデータをもとにシミュレーションすると、錦織選手の勝率は「66.9%」と、勝てる可能性の方が高い、という予想になりました。
ポイント率・勝率ともに、実際にもそうなってくれることを期待したいです。
復帰前のデータを使ってのシミュレーションですが、従来の試合感覚を取り戻して勝利をもぎ取ってくれることを期待したいです。
Adサイドでのサーブ、ボディコース率を18%以下ぐらいにしたい
あと、ここ最近存在を知った、ATPサイトのServe&Return Trackerページの錦織選手の左利き選手に対するサーブデータをみてみて、シャポバロフ戦でのサーブコースについて考えてみました。
こちらのサイトでは、サーブやリターンのコース別のポイント率や配分率などの細かいデータをビジュアルで確認することができます。
データをみて思ったことが、
「左利き選手を相手にした場合、アドサイド・ボディコースのサーブポイント率が高くないので、もう少しボディへのコース配分を減らしたほうがよい」ということ。
そう思った根拠を下に書きます。
↓のグラフは、左利き選手を相手にした場合のコース毎のサーブポイント率(1stサーブ)となります。
アドサイド-ボディでのポイント率が60.8%と、他のサイド・コースより低くなっていることがわかります。
左利きの場合、相手が中央に近い位置でフォアハンドを打てるためかと思われます。
気になる点がもう一つ。
コースの打ち分け比率をみると、
ワイド:ボディ:センター=39.4%:21.2%:39.4%と意外に左右に散らせていない気がします。
グラフは↓になります。
右利き相手だと、↓のように、ボディコースの率が18.4%となっています。
左利き相手のときも、ボディへのコース配分をもう少し減らしてもいいのになという印象です。
ポイント率が低いという事実があるので、アドサイドではボディコースを18%以下ぐらいに抑えて、合計のポイント率を上げたいところです。
↓のグラフのシャポバロフのリターンデータ(1stリターンポイント率)をみても、
アドサイドでのリターンポイント率が、
ワイド:ボディ:センター=29.5% 53.8% 34.8%と、ボディでのポイント率が高いというデータがあります。
アドサイドでのボディサーブは極力避けたいところです。
これをみると、デュースサイドでのボディが弱点で、センターが得意だということもわかりますね。
デュースサイドではなるべくセンターに打たないよう意識すべきですね。
以上、試合の予想(勝率やスタッツデータ)、サーブのコース・ポイント率などのデータをもとにシャポバロフ戦について書いてみました。
実際にどういう試合になるか、試合の結果だけでなく、スタッツデータなどもどうなるか楽しみです。